NECESSARY EVIL

生まれ変わりました。necessary evilとしての人間になりたいです。百合作品を筆頭に、アクション映画、アニメ、マンガ、ゲーム、野球など雑多に書きますね。

アクション映画、アニメ、マンガ、ラノベ、ゲーム、野球など、とにかく色々。
統一感は無くとも情熱は本物です。
デザインはテーマ流用なので深い意味はないです。。。

立花館To Lieあんぐる 5巻 感想[百合作品]

こんにちは、湊柚子です。

百合作品の感想です。


立花館To Lieあんぐる(5巻)

[著者] merryhachi

[出版] 百合姫コミックス

[あらすじ] いつもクールな篁いおりは、ちょっとアンニュイな新年を迎えていた。というのも、実家にかえりたくない様子で…。半ば無理矢理、はなびを連れて故郷へと向かう。そこで、ついに二人は…!?
なんてちょっとドキドキお風呂回があったり、バレンタインデーではなびの初KISS争奪戦(!?)が起こったり、このみの制服オークション、依子と優によるちょっとエッチな(!!??)進路相談…とスケベが盛りだくさんの第5巻!…あ、そうそう、新キャラのちんちくりんでデコ助で残念な先生も登場しますよ!
Amazonより)

立花館はいつもそう、ちゃんと百合関係に進展アリなのに、茶番劇の印象のほうが勝ってしまう(褒め言葉)。

まずは、メインの百合関係の進展のほうから。
わりと謎に包まれていたいおりの実態が明らかになりました。正直、思っていたようなシビアな感じはなかったですね。普通に優しい両親でしたし、いおりの人生選択も尊重してましたから。それにしても、(テンションが普通じゃないとは言え)はなびに求婚し、お母さんも満更でもない感じで、いよいよいおりルートが堅そうな感じがしてきました。このみの場合は「これを恋と呼んで良いのかわからないが、はなびには私だけを好きでいてほしい」という感じですが、いおりは「恋かどうかはわからないが、とにかくはなびが好き」という感じですね。
そして、はなび自身も、5巻16話までの一連の流れを踏まえて、バレンタインデーを期に、気持ちに向き合う必要性が高まってきた模様。前回はそのあでしたが、今回は優に相談。優と依子の関係を鑑みるに、相当にはなびも真剣に悩んでるようです。結局、「今どっちかと付き合うなら立花館を出なくてはいけない」という示唆を与えられ、恋か否か、恋ならどっちを選ぶかは決めず、現状の2人への感謝を伝えるという、今の自分なりの答えを出したはなび。
そして、そんなはなびの気持ちを早速揺るがしたのが、後輩からこのみへの告白。はなびは、卒業式後にこのみの制服のリボンが無いことに気づいて、苦悩しながらもこのみに事情(告白され、リボンをあげた)を聞いた形ですが、そこではなびは「このみを盗られたくない」という嫉妬心を燃え上がらせます。これは、どちらを選ぶかは出来ないけど、どっても本気で心を動かされているはなびの現状の苦しみがひしひしと伝わってきますね。はなびとこのみの一対一関係を描いた作品だったら素直に喜べますが(嫉妬心の掻き立ては、アピールに成功していることの証ですから)、三角関係なので、非常に大変です。選ばれなかったほうの痛みたるや……。
性別云々、将来云々を超えて、純粋な恋の駆け引き。それが如実にわかる巻でもあります。

これだけ内容としては厚いのに、それを上回るインパクトのある茶番劇が、このみの制服オークションでした(進路相談の回は、そのあの優に対する気持ちが出てたところが見所です)。
このみの高校進学に際して、中学の制服を着たこのみを見られなくなることに、ギャン泣きする姉の依子。このみの制服が立花館内オークションによって他人の手に渡りそうになると、全員の家賃1ヶ月免除で制服を落札する依子。高校の制服を着たこのみを想像して一瞬で陽気に転じる依子。なんともアホ可愛い感じですが、実際はどれも依子の限り無き妹愛によるものですから、微笑ましい気持ちにもなります。


このみファンとしての見所は、制服オークションで体操着やスク水を着るこのみ(脳内)と、はなびのラッキースケベ被害に遭ったときに言った「どこぶち破ってんのよ!」というセリフのワードセンスですね。