NECESSARY EVIL

生まれ変わりました。necessary evilとしての人間になりたいです。百合作品を筆頭に、アクション映画、アニメ、マンガ、ゲーム、野球など雑多に書きますね。

アクション映画、アニメ、マンガ、ラノベ、ゲーム、野球など、とにかく色々。
統一感は無くとも情熱は本物です。
デザインはテーマ流用なので深い意味はないです。。。

2DK、Gペン、目覚まし時計。 2巻 紹介[百合作品]

こんにちは、湊柚子です。

百合作品の感想です。


2DK、Gペン、目覚まし時計。(2巻)

[著者] 大沢やよい

[出版] 百合姫コミックス

[あらすじ] 言動が意識高いゆえに正当な評価をされにくいOL・谷原侑子。彼女の主導で進行しているプロジェクトは、影で妨害されて頓挫しかけていた…。本当に仕事のデキる・香月奈々美は彼女のことがどうしても放っておけない。相変わらずぐーたらな同居人・藤村かえでとちょくちょく訪れる壁サーの姫・城山恋由姫の呑気な漫画生活の罠で、オフィスは女たちの戦場と化していた――!(Amazonより)



奈々美を取り巻く人間関係のおはなし。

今回の内容を大まかに分けると、奈々美と同僚の谷原侑子の仕事の話、そして、奈々美とかえでの同居までの道のりの2本です。百合度は薄いですが、読み応えがあります。

最初が仕事での話。作者曰くネタキャラの谷原侑子が奮闘します。典型的な意識高い系で、超ポジティブ人間な彼女は、現実の世界でもそうであるように、会社の人間から疎まれます。そんな彼女の本来の人間性を見抜いて、成功に導いたのが奈々美。まあお見事です。
奈々美視点で見れば、ただただデキる女の一エピソードでありますが、侑子視点ではまた一味違うわけですね。奈々美を意識して仕事し、奈々美に誉められれば喜び、助けられれば恐縮し、共に成功した時は感無量という感じ。とにかく、奈々美に対しては想いが格別なわけです。そして、そんな奈々美への想いの正体が解らず、グーグル先生に聞きます。グーグル先生の答えは、「同僚への恋」。百合作品としては「私、香月さんに恋しちゃったんだ…(照)」となってほしいのですが、残念ながら、「そういうんじゃないんだけどな…」となってしまいました。あくまで奈々美の一番の仕事のパートナーになりたいと。妙にリアルな感じがいかにもこの作品らしいんですけどね。しかし、描写的には、侑子は十分に百合恋に値するレベルの行動をしてるんですけどね。この先どうなるかはまだわかりませんね。

そして、奈々美と同居人かえでの、同居への過程。同居人に出て行かれて困っていたかえでが、上京して部屋探し最中の奈々美に出会い、猛アタックしたということでしたね。キャリアウーマンとしての理想はあれども、まだハッキリとはしてなかった奈々美の心に、かえでの漫画家への揺るぎなき想いが届いたことが、最終的な原因。ドラスティックではありますが、構図的にはそこまで特別なこともないんですよね。それゆえ、奈々美がかえでに惚れないのも納得というか…。
それより、部屋探し苦戦中に、ユウジ(前巻でフラれた元彼)からメールが来たときの奈々美が印象的でした。1巻だけ読むと、奈々美を若干バイ寄りの百合女性と捉えられたのですが、ユウジが泊まりに来たときのことを想像して(つまり、抱かれるところまで想像して)かなり嫌そうだったところを見ると、ほぼ男はNOって感じですね。それまではかえでとの同居を考えてなかったのに、かえでと同居して、同居人が居ることを理由に断ろうとするくらいですから。なかなか奈々美自身も不安定な感じがします。

さて、冒頭で「百合度が薄い」と言いましたが、それは、かえでや侑子に百合感情が(現時点で)ないというだけではないのです。 実は、奈々美に百合感情をぶつけて来る人物が他に居ます。それは、4巻てのお楽しみ。


3巻は城山恋由姫回ですが、2巻は単なる谷原侑子回&同居エピソード回ではありません。今後の巻を読み進めるなかで、わかります。