私の推しは悪役令嬢。 1~3巻 感想[百合作品]
こんにちは、伊吹柚子です。
百合作品の感想です。
私の推しは悪役令嬢。(1~3巻)
[著者] いのり。(原作)、青乃下(漫画)、花ヶ田(キャラクターデザイン原案)
[出版] 百合姫コミックス
[あらすじ] (1巻)
乙女ゲーム「Revolution」の世界に、ヒロインのレイ=テイラーとして転生した社畜OL・大橋零。そんな彼女の推しは攻略対象の王子たち…ではなく、悪役令嬢・クレア=フランソワだった!「小説家になろう」で大人気のガールズノベルをコミカライズ!推し一筋、激動のラブコメ・ファンタジー開幕!(一迅社より)
わたくしにとって、初めての転生モノですわ!(クレア=フランソワ風)
最近、いろんなジャンルを読むようにしています。わりと食わず嫌いなところがありますが、大好きな百合ならハードル下がるので良いですね。
1~3巻までまとめてご紹介。
要素として挙げるとすると、
・主人公のレイ(レイ=テイラー、大橋零)は、クレア(クレア=フランソワ)一筋
・男はもちろん出てくるが、レイは一切惹かれることはない
・レイはクレアを恋愛的に愛しているが、クレアの幸せのためなら、自分の恋は諦められるというスタンス
・レイはどうも同性愛者っぽい(「男を好きにならない」)、クレアはノンケ(自称)
・主人公周りでは勝手にノンケやってるのもいる。例えばご友人のミシャ(ミシャ=ユール)。
こんな感じでしょうか。
百合に一切男は不要!の方だと厳しいですけど、主人公レイは男には揺らぎませんし、クレアもノンケながらちゃんとレイに惹かれていくので、あまり食わず嫌いせずに読んでいただきたいです。まあ百合といっても、恋する相手が男とくっついちゃう作品もありますから、「絶対」はないんですけど...
後は、レイの考えはちょっと珍しいかもですね。
「男を好きになったことはないのでたぶん同性愛者」と言ったものの、「たまたま好きになった相手が女性ってだけだよね」と返されると、「性別はちゃんと関係ある、私は男は好きにならない」と一刀両断。百合作品でも、同性愛、バイ、好きになったのが女だった(この子は女でも好き)の3パターンに分類されることが多いですけど、レイはどれにも括られない、微妙な立ち位置にいるということを示してますね。
この件の前にも、ミシャがクレアに「同性愛者も異性愛者と同じ。常に女性に欲情しているわけではない」と諫言する件があります。
なので、わりとこの作品は、同性愛問題にメスを入れている感じはありますね。
物語の流れ自体も、レイがクレアに好き好きアピールをしつつ、物語が進むにつれて、レイの想いの核心に触れてくるという感じです。核心といっても、レイがクレアを恋愛的に愛しているという軸は一切ブレませんけどね。
あとは、申し訳程度の魔法設定と、ご友人ミシャのノンケラブが今後どうやって活かされるのかも地味に気になります。魔法は作者の好みってだけの可能性もありますし、あるいは、主人公レイが目立つ上で必要な設定って可能性もあります。ミシャのノンケラブのほうは、もしかすると、乙女ゲームへの転生という設定上、男を複数出す必要があるから、そこにあてがう女が必要だったってことかもしれませんね。そう考えると、男1ことロッド=バウアーが正規ルート(本来、レイが攻略すべき対象)、男2ことユー=バウアーがミシャの相手、男3ことセイン=バウアーがレイ×クレアの当て馬と考えると、筋は通ります。男なんて全員放っておけばいいですのに(百合過激派)。
ちょっと分析的に見てきましたけど、全体的にはそんな癖の強い作品ではないですから、改めて、食わず嫌いは損ですわよ!(2度目のクレア風)
クレアも根本的には良い子ですし(悪役令嬢モノにはありがちなんでしょうか)、ほかキャラクターやストーリーも魅力的です。
私は、さっさと4巻を購入し、改めて感想を記事にしたいと思います。
作品詳細はこちら。
以上
伊吹 柚子(Ibuki Yuzu) 密かにクレア推し(金髪、根は良い子ちゃんタイプ推し)