NECESSARY EVIL

生まれ変わりました。necessary evilとしての人間になりたいです。百合作品を筆頭に、アクション映画、アニメ、マンガ、ゲーム、野球など雑多に書きますね。

アクション映画、アニメ、マンガ、ラノベ、ゲーム、野球など、とにかく色々。
統一感は無くとも情熱は本物です。
デザインはテーマ流用なので深い意味はないです。。。

私の推しは悪役令嬢。 4巻 感想[百合作品]

こんにちは、伊吹柚子です。

 

百合作品の感想です。


私の推しは悪役令嬢。(4巻)

[著者] いのり。(原作)、青乃下(漫画)、花ヶ田(キャラクターデザイン原案)

[出版] 百合姫コミックス

[あらすじ] 

レイたちの通う王立学院では「平民運動」が活性化していた。
平民の生徒が貴族との格差解消を訴え、
小競り合いが頻発、さらには第三王子・ユーと
平民運動家との密会が目撃されるなど
学院は不穏な空気に包まれつつあった。
そんな中、貴族筆頭のクレアにも危機が迫っていて…。
推し一筋のラブコメ・ファンタジー、波乱の第4巻!

 

 

これは単なる百合作品ではない!

という感じの、シリアス編です。

ネタバレせずには語れない内容だったので、以下、ご注意を。

 

1~3巻を読んだ感じでは、まあなんだかんだ言っても、レイとクレアがその立場に応じたイベントを消化しつつ、百合カップル成立!みたいな展開で進んで行くのかなぁ、と思ってましたが、今回は、そうはいきません。

 

あらすじを読んだ方は、今回は時代設定・世界観に則ったストーリーがしっかり繰り広げられる感じに思いますよね。

 

かくいう私も、あらすじを読んだ印象は、

「平民運動を通してクレアが危険な目にあって、それをレイが救って絆深まる系?百合イベ濃度は薄めかな?」

 

なんて思ってたわけですが、読了後としては、

「百合どころじゃない...この先、どうなるんですの...」

 

という感じです。

百合薄めってのは正解ですね。あらすじから推察出来る程度の百合要素しかないです。

ただそれ以上に、「平民運動」っていうのが、ある種のミスリードですね。

スリードってほどズレてはいませんけど、実際は平民運動はきっかけにすぎないということを考えると、ミスリードですね。

 

「完全なネタバレは困るが、参考にしたいので、ある程度教えて欲しい」という人向けに、4巻の要約のような答えを出しますと、

 

「【平民運動】を利用した【禁断の兄妹愛】を利用した【敵国】の策略」

 

こんな感じです。(以下、ネタバレの核心へ)

 

禁断の兄妹愛。

こんなものが出てくると思いませんでした。

私にとっては、恋がさくころ桜どき、俺妹、エロマンガ先生(血つながってないけど)以来です(まあそんなことはどうでもいいですけど)。

 

そもそも、「この作品に兄妹なんていたっけ?」っていう感じでした。

 

レイ「ですよね?ランバート様」

柚子「ランバートって、だれ?????」(主要キャラしか名前覚えてない)(1~3巻見て確認)

 

ランバートはクレアの侍女レーネの兄。

そして、そのランバートが、平民をけしかけて貴族との対立を深めさせたという。

しかも今回は、なんとレーネとの共働だったわけですね。

でもなぜ、貴族であるクレアを本気で支えていたレーネがこんなことをしたか。

それが、「禁断の兄妹愛」だったってわけですね。

敵国の使者(レイ曰く、ゲームには本来出てこなかったキャラクター)に、「禁断の兄妹愛」を実現できる国外移住をそそのかされ、その代償として暴動を扇動するよう仕向けられた2人。

レーネは、兄ランバートと恋人として結ばれるためには、愛する主人クレアを人質として、危険に晒してしまう

そこが、今回の肝でした。

 

結局、レイとクレアで魔物を倒し、事態は終結。その経過で王子セインを救ったことで願いを述べることを許されたクレアの嘆願により、ランバート&レーネ兄妹は死罪を免れ国外追放。レイ&クレアとレーネは涙のお別れ。こんな感じでしたね。

 

そんな今回気になったといえば、レイの行動原理でしょうかね。

彼女はクレアの幸せしか考えてないっぽく、それ以外のことにはわりと無頓着な部分があるので、レーネを想うような行動には、ちょっと驚きましたね。

まあクレアの侍女だから救った、ということかもしれませんが。

レイは、単なるクレア好きの元社畜、という簡単なくくりでは語れそうにないです。

なにかこう、もっと裏がありそうで。

 

そして、クレアにはまだ王子セインへの想いがしっかり残ってそうですね。

レイに惹かれている部分はあるとはいえ、道のりはまだ長い。

 

また、今回は、クレアの貴族としての思想というものがかなり見える内容でしたね。根は良い子とはいえ、生粋の貴族であるという感じはします。まあ、幼い頃からそういう教育環境・時代背景では致し方ないような気もしますし、幸い周りの人間が理性的な分、救いようのない高慢チキに育たなかったというのはありそうですね。それでもなかなかきっつーいキャラではありますけどね。

 

そんなこんなで、物語的には、ランバート&レーネが国外追放され、レイも知らない謎の敵国の使者が現れたという展開。さてしも今後はどうなるやら。次巻は恋愛編のようですね。

まあ私は、ちゃんと百合が成立すれば、あとのストーリーにもの申すことはないので。

 

 

以上

 

 

伊吹 柚子(Ibuki Yuzu) 平民を卑下するクレアが本気でレイを愛する日を待つ下民