NECESSARY EVIL

生まれ変わりました。necessary evilとしての人間になりたいです。百合作品を筆頭に、アクション映画、アニメ、マンガ、ゲーム、野球など雑多に書きますね。

アクション映画、アニメ、マンガ、ラノベ、ゲーム、野球など、とにかく色々。
統一感は無くとも情熱は本物です。
デザインはテーマ流用なので深い意味はないです。。。

付き合ってあげてもいいかな 7巻 感想[百合作品]

こんにちは、伊吹柚子です。

 

百合作品の感想です。


付き合ってあげてもいいかな(7巻)

www.shogakukan.co.jp[著者] たみふる

[出版] 裏少年サンデーコミックス

[あらすじ] 

変わりたい。臆病な自分から。
すれ違っていた互いの気持ちを理解して、
ようやく執着を手放すことができたみわと冴子。
新たな恋の芽吹きを胸に、
枝分かれした道を一歩ずつ進んでいく――

「もう好きじゃないよ。
…って、あたしは思ってるけど。」

あなたじゃない人に心高鳴り救われる、新展開の第7巻!(小学館より)

 

 

 

一進一退しながらも、ドキドキな展開が進んでいく二組のカップル...

非常にワクワクしますよこの巻は!!!

 

ちなみに、私の脳内では勝手にCV.鈴木亜利沙さん(NEW GAME!!の紅葉役。環は低音ボイスらしいので、実際は違いそうですけど)で環の声が再生されてます。

 

そんな7巻は、やはり所々にみわと冴子の関係について散りばめられつつ、冴子と優梨愛の関係の進展、そして、みわと環の関係の進展が中心になります。

 

 

さて、前巻の最後で、街で泣いている環と遭遇したみわは、環をうちにお誘いします。

その描写、たったの14ページだったのですが、結構激アツでしたね。

 

環が彼氏にフラれた(=環はノンケさん)

→みわが過去の恋愛話をする(同性愛は伏せて)

→環、みわに興味津々でニッコニコ(年下はタイプじゃないみわも思わずたじろぐ可愛さ)

 

フラグしかないですわね~~~~

 

 

というのも束の間、みわはマッチングアプリで出会った女性と初対面。

3人もお相手候補がいて(男性店長はハナから有力候補ではないですが)、歪だな~って感じですけど、環と出会う前にマッチングしてたみたいなので、リアリティでは致し方なし。

心配になった冴子とバンドメンバーがこっそり監視してましたけど、どうやら上手くいった様子(ってことになってます)。

 

みわが遠くに別物になっていくような感覚を覚えつつも、冴子は、優梨愛とおうちデートへ。

いつものようにイチャイチャ~となって、いよいよか~となったら、優梨愛、まさかのセックス拒否。

優梨愛は自宅にあげるのも拒否でセックスも拒否。冴子もさすがにビビるけれど、なんと上手いことみわとの関係の反省を活かして、正直なところの気持ちを言い合うことに成功。結局、優梨愛が家もセックスも拒否したのは、特別な理由もなく、ただ不安だったり恥ずかしかったりというだけ。

(みわの時もこのくらいアッサリ解決できれば良かったのにね~なんて思いますけど、まあ、みわの場合はそもそも愛がなかったので...)

しかし、優梨愛さん、なんと冴子と同じタイプでした。「抱かれるのは無理っぽいけど、抱きたいな~」タイプ。3巻の時に、冴子の変化がみわ特有なのか、他の女の子相手でもそうなるのか問題提起しましたけど、さて、冴子は堪えて優梨愛に抱かせてあげようとするのでしょうか。

 

 

冴子が頭を悩ませるのと同時期に、みわもなぜか落ち込んでいるってことで、今度はみわのほうが環に恋愛相談。

 

みわのお悩み「アプリの女性からホテルに誘われ、断ったら音信不通になった~」

環「ヤリ目でしょうね~」

読者(いやむしろなんで気づかないんだみわ...)

 

これだけでも面白いやりとりですけど、ここに来て、みわがうっかり同性愛カミングアウト。

すると環は、同性愛者を攻撃する人たちのほうがおかしいのだと言わんばかりに受け止めただけでなく、みわに、「あたしのこと好きだったりします?」と尋ねます。

みわは慌てて否定。このときはまだマッチングアプリでフラれたばかりで、環とも関係が深まりきっているわけではないので、恐らく、本心での否定だとは思います。ですが。

 

環「なーんだ。好きじゃないんだ...」

 

こういう一つ一つのフラグというか、環のキャラクターが、この作品のファンを悶えさせてますよね。

 

 

そしてこれだけでは終わらず、また別の日、サークルがきっかけで2人カラオケへ。

存分に仲を深め。みわの心にもようやく、「(好きになっちゃったらどうするの)」と恋愛感情の芽が見え始め。

帰り道。くっついてくる環に。

 

みわ「あんまりくっつくのやめたほうが...もし私が勘違いしちゃったら困るでしょ」

環「ですねー。付き合うとかは考えられないですもん」

みわ(よかった。傷つく前に聞けて。もう不毛な恋はしたくないから)

 

文字面だけ見たら思わずガッカリしそうなシーンですけれど。

「フラグ」を理解しているオタクたちには、むしろワクワクの新しいフラグでしかないんですよね。

 

 

まだまだフラグ、終わりません。

それからなんとなーく環に避けられるようになった感じもありつつ、みわのバイト先で環と遭遇。

バイト仲間に「好きなタイプ」を聞かれたときに、みわが誤魔化して「黒髪短髪、身体は小さく、愛想は良くないけど可愛い」という実家の黒猫の特徴を言ったのを、環がこっそり聞いて。

後日、環がこれを自分だと勘違いして「他の人は嫌だけど、みわ先輩なら付き合っても良いと思った」とみわに告げるも、みわは「あれはウチの猫...」とネタバレして、羞恥の環は逃げ出して...

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

次巻、付き合いますね、これは。

これで付き合わなかったら小学生ですよこいつら

 

この巻、残るページ、冴子と優梨愛のおうちデート(お互い「抱かれ嫌い」の中、お互い少しずつ歩み寄って、裸でイチャつくという、冴子のひとりヒロインなら熱々な展開)あるんですけど、ちょっとそこまで気が回りませんね。

 

作者さんとしては、どうなんでしょう。

あるいは、他のファンの方はどうなんでしょう。

私個人としては、みわの描かれ方が明らかにメインな感じがするんですよね。

ただ、みわの場合は「恋心」一本軸という感じなのに対し、冴子の場合は「過去のトラウマ」とか「抱かれるの嫌い」とか「弱味は見せたくない」とか乗り越えないといけないものが多く、冴子のほうがストーリー性を持たせやすいので、本来なら冴子のほうがメインになってきそうな気もするんですけどね。

みわには「激重めんどくさい」もありますけど、今のところは環に発動されずに、十分熱々な展開ですし、なんとも不思議です。

 

 

ここまでは新しい2組の進展についてだけ触れてきましたけど、冒頭でも言ったように作中で散りばめられている、この作品の軸である「みわと冴子の関係」も改めて見ておきます。

一番注目するのは、体育館で鶴田の恋愛を巡って、みわと冴子が代わる代わるで話すシーン。

みわは鶴田に対して、「冴子と付き合っているときに、もっとちゃんと話しをしておけばよかった。後悔している」と伝えましたね。冴子はたまたまそれを聞いてしまって、それでも聞いていないフリをしていましたが。

確かに、前巻で2人の関係はしっかり終わって元に戻ったわけですが、それも結局は、恋愛関係が破綻した構造について理解・納得し合えたというだけで、「後悔している」というような、(あるいは一番重要な)専ら感情面についての言及は今回が初めてですよね。これを聞いた冴子の気持ちというのが、どう動いていくのか。やはり先々の展開としては気になるところです。

 

 

 

 

時系列です。

 

・みわの自宅で、環が彼氏にフラれたことを知る。みわに慰められ、みわの恋愛遍歴を聞き、環は興味津々。

・みわ、マッチングアプリで知り合った女性とデート。

・冴子、優梨愛を家に呼んでおうちデート。生理を理由にセックスを拒否される。

・デートの帰り道、冴子が優梨愛の本心を聞くと、一線を引いているのではなく、自分の家が汚いから呼びたくない、生理だから恥ずかしいという、文字通りの理由で、決して裏がないことを知り安心する。しかし、同時に、優梨愛から、抱かせて欲しいと言われる。

・みわ、マッチングアプリの女性と音信不通になったことを環に相談。ヤリ目だったのだろうと一刀両断される。

・その流れで、みわは同性愛者であることをカミングアウトしてしまう。それを聞いた環は、拒否感を見せず、「私のことが好きなのか」と尋ねる。みわが否定すると、環はこっそりと残念がる。

・みわ、交際中に冴子とちゃんと話をしてこなかったことを後悔していると鶴田に告げる。冴子はそれをこっそりと聞いていた。

・みわ、環とカラオケへ。帰り道、くっついてくる環に「勘違いしちゃうと困るでしょ」と言うと、環は「確かに付き合うとかは考えられない」と返す。みわ、心の中で不毛な恋をせずに済んだと悲しくも安心する。

・環がみわから少し距離を置く中、みわのバイト先に環が偶然訪れる。

・後日、みわがバイト先の先輩に話した「好きなタイプ」を自分だと勘違いした環が、みわに告白まがいの言葉を漏らすが、勘違いだと知り、逃げ出す。

・冴子と優梨愛、おうちデートを重ねる。お互い「抱かれるのは嫌い」ということで、歩み寄って、暗闇で裸の同衾。

 

 

 

 

以上。

 

 

 

伊吹 柚子(Ibuki Yuzu) 攻略難易度高そうな環を落としたみわは魔性の女だと思う