山田と加瀬さん。 3巻 感想[百合作品]
こんにちは、伊吹柚子です。
百合作品の感想です。
山田と加瀬さん。(3巻)
[著者] 高嶋ひろみ
[出版] ひらり、コミックス(新書館)
[あらすじ]
園芸部員の山田は、憧れの教授&イケメン俳優と共に大学祭用の庭づくりに参加。気を揉む加瀬さんは……。秋の大学祭篇、二人きりの冬の旅行篇を収録。ずっと一緒にいたい想いが溢れる第三弾!
王道は面白いから「王道」なんだよ!!!
相変わらず、某ラブコメの某主人公(CV.松岡禎丞)のセリフを思い出すような作品です。
山田と加瀬さん。シリーズは、その前身(高校編)から王道そのもの。
とにかく相思相愛だけど、簡単なことで嫉妬しあってすれ違って、そのたびに乗り越えていく、王道なんです。
ただそれでも、読み応えがあって、本当に愛に溢れていて、良い作品です。
というわけで内容へ。
今回は大学1年の秋冬編です。あらすじでは大学祭編と旅行編とありますけど、ほとんど大学祭編です。
大学祭編の主題はズバリ、「山田とイケメン」ですね。
結衣(山田結衣)の大学に、結衣が大好きな番組に出演しているイケメンの「園芸王子」がゲストとしてやってきて、加瀬はやきもき。
何度も言いますけど、この作品は王道なので、当然、結衣はこのイケメンに恋愛感情を抱くようなことは皆無。
そんでもって、当のイケメンのほうも、結衣の園芸の才能に惚れ込んで接触機会が多くなりますけど、結衣に対する恋愛感情はなし。
つまり、加瀬がひとりでやきもきして、いつもみたいに落ち込んだり悩んだりするわけです。
.........相変わらず、平和な世界線ですよねえ。
今回は、結衣がはっきりと加瀬のことを「彼女です!」と園芸王子に紹介した、ということで、加瀬が安心して勝負あり。
ただ、主題の裏と言いますか、この大学祭編の肝は、この2人のいつも通りなイベントではないんですよね。
おそらくこのシリーズ初の、(本格的な)三角関係が形成されます。
このシリーズをお読みの方ならなんとなく推察できるかもしれませんが...
↓ ↓ ↓
深見「私が男だったら加瀬さんとつきあったかもしれません。加瀬さんかわいいですし」
加瀬「深見が男だったら私もつきあうかも。深見すごいイケメンになりそう」
お察しの通り、加瀬のルームメイト、深見さんです。
元々どことなく加瀬という人間に思うところがあったキャラですけど、結衣とのやりとりでウキウキな加瀬を見たり、相なんとかさんが加瀬を話題にする度に謎の感情に動かされたりしているうちに、どうやら本格的に恋愛感情が芽生えてきたご様子。
そしてついに、このセリフです。
まあ、深見のキャラ的に淡々とこれを言いそうですけど、結衣とすれ違って不安になってる加瀬との思わぬ恋バナ中ですし、言った後に凄くドキドキしてますから、まあ間違いないと思います。
一方加瀬のほうは、恐らく深見のセリフを受けての返しなので、さすがに他意はないでしょうね。構文が同じですし。
それにしても、大学生編3巻にしてようやく本格的な恋のライバル登場ですよ。まあ明らかに当て馬なわけですが、それでもワクワクします。
私としては深見は結構好きなキャラクターなので、当て馬になるのは可哀想ですけど、まあ深見くらいのキャラだからこそ、この作品の三角関係として成立するのかなとも思いますね。他の作品だと、なんか妙に癖のあるキャラクターが三角関係になりやすいんですけど、この作品は作風上、そういう癖のあるキャラクターは合わないと思うんですよね。なので、深見はちょうどいいです。
加瀬好き同士で、相なんとかさんといい仲になったりするかも...
そしてもう1つは旅行編。
こちらはシンプルですよ。特に書くことないです。
ふつーに、イチャイチャしてます。
あえて書くなら、加瀬の「すべては結衣のために!」な気持ちが伝わってきますよ。
この記事見てる人でシリーズ一切読んでない人なんていないと思いますけど、もしいたら、ちゃんと全部読んでくださいね。
1巻、2巻は3巻以上にリアリティのあるすれ違いを起こしてて、加瀬が「それでも結衣がいないと私はダメだ」となる感じ、見ててドキドキします。
以上。
伊吹 柚子(Ibuki Yuzu) 王道のほうが安心して見れるので好き派